マンション売却の重要ポイント

マンションをすぐ売りたい!不動産業者に買取してもらうのは損か?得か?

マンションをすぐ売りたい!不動産業者に買取してもらうのは損か?得か?

マンション売却というのは不動産業者に仲介を依頼して買い手を探すサポートをしてもらうのが一般的です。しかしマンションを売る方法の中には実は仲介だけでなく買取という制度があります。この仲介と買取ですが具体的にどのような面で異なるのでしょうか?

今回はマンション売却の一つの方法でもある買取制度の内容、メリットやデメリットなどを解説していき、買取は得か?損か?を徹底検討してみたいと思います。

そもそも仲介と買取の違いは何?

仲介と買取の違いの図解

マンション売却の方法は主に仲介と買取の2つとなります。

仲介というのはその名の通り不動産のプロである業者に間に入ってもらい、マンションの購入を検討している人を見つけるサポートをしてもらいます。つまり『売主さんの代わりに私たち不動産屋が買い手を探してきますよ』ということですね。

一方の買取はその不動産業者が直接マンションの買い手となり購入していく仕組みです。ここが仲介と買取の大きな違いとなります。

仲介の場合は業者が探してきた第三者の人に購入してもらうことを目標にした方法であり、買取は不動産業者がマンションの購入者になります。第三者の購入者を探す手間が省ける分、買取のほうが仕組みはシンプルともいえるでしょう。

仲介の特徴 買取の特徴
買主(売却先) 住むために購入する人 不動産会社
売却価格 相場により上下 相場の60%~80%
売却期間 約半年 早ければ1週間
物件情報の公開 ネットやチラシで広告 業者の調査内覧のみ
内覧対応 あり なし
瑕疵担保責任 義務 免除
適している物件 需要がある物件 築年数が長い・間取りが特殊・生活に不便などの物件

マンションを買取してもらうメリットとは?

マンションを買取してもらうメリットとは?

仲介と買取の仕組みの違いがわかったところで今度はマンションを業者に買取してもらうメリットを取り上げてみたいと思います。買取はメリットの数が比較的多いのが特徴です。

お金になるまでの期間がスピーディー

買取の最大のメリットは実際に売れてから現金になるまでの期間が非常に早いということです。

仲介制度のケースを考えてもらうとわかりやすいですが、仲介はどうしても第三者の購入希望者を探すために広告を打ったり、営業活動をしたりと初期の作業が非常に多く売りに出されるまでの期間も若干かかってしまうのが特徴です。

また売りに出されてからもすぐに買い手が見つかるという保証がないため売主も売れるまでの期間は気持ちが落ち着かない状況となりやすいでしょう。しかし買取であれば目の前で対応してくれている不動産業者が買主となるわけですから、この時点でもう買い手は決定しています。

もちろん価格の交渉や書類などでの手続きもあるため、即日換金というわけにはいきませんが早ければ1週間、遅くても1ヶ月ほどで売買契約が成立します。売買契約が成立した数日後には売却した分のお金が手元に届き、これでマンション売却は終了です。

非常にスピーディーな現金化に驚かれる方もいますがマンション買取というのは基本的に現金買取となるため、素早い対応が可能となるわけですね。『とにかく近いうちにまとまった資金を用意する必要がある』という方には買取は非常におすすめの方法となります。

購入希望者の内覧を何度も受ける必要がない

仲介で売却をお願いすると苦労するのが購入希望者の内覧対応です。最初の内覧で購入がすんなりと決まればさほど大変な作業ではありませんが、世の中そんなに甘くないですよね。

マンションを購入するというのはスーパーでお惣菜を購入するのとはわけが違い、非常に大きなお金が必要となります。そのため内覧対応をしてもそれがそのまま購入に直結するわけではなく何組もの対応をしてやっと買い手が見つかるのが一般的です。

自身のスケジュール調整も必要となることから売りに出している期間は自由が利かないということもあります。またやはり面識がない人を自宅に招き入れるわけですから、人によっては大きなストレスとなることも考えられるでしょう。

最悪のケースになると何組もの内覧を対応しても結局買い手が見つからなかったというケースも十分に考えられます。しかしこの問題も買取であれば1度だけ不動産業者に自宅チェックを行ってもらうだけ、となるため精神的なストレスはかなり軽減することが可能です。また自宅チェックにより価格が高くなる、安くなるなどの変動はありますが仲介と異なり確実に購入してもらえるのも買取のメリットといえます。

近隣住民や知り合いなどに知られることなく売却できる

一般的な仲介でマンションを売却するとなると当然、第三者の買い手を見つける必要がありますから大々的に広告を打ったり、ホームページなどに自身の物件が掲載されることになります。するとこの売りに出ている期間は近隣住民や知り合いの方などが目にする可能性もグンとアップしますね。

『別に悪いことしているわけではないのだから他の人に知られたってかまわないよ』という方もいますが、中には『周囲に知られるのも恥ずかしいからあまり目立つのもどうかな・・・』という売主もいます。

このように自分のマンションが目立つのも仲介の特徴の一つですが、買取のケースではすでに買い手が見つかっている状態ですからどこかの雑誌に掲載されたりホームページに載るということもありません。つまり周囲の人に知られることなく売却が成立できるということです。目立つことなくマンションの売却を行いたいという方にも買取は適しているといえます。

仲介手数料が無料になるケースもある

仲介で第三者の買い手を見つけてきた場合には売主は仲介業者に対して『自分の代わりに購入希望者を見つけてきてくれてありがとう』という意味も込めて仲介手数料を支払うのが一般的です。

この仲介手数料は基本的には国土交通大臣の告知により定められた上限【売却価格の3%+6万円】が相場となっています。つまり3,000万円でマンションが売れた場合は約100万円、2,000万円のケースでは約70万円が不動産業者の報酬になります。

大きな価格で売れると仲介手数料などは小さな額に思えるかもしれませんが、冷静になって考えてみると普段の生活をしていく中で100万円近いお金というのは大金です。後々『あの時の仲介手数料って今考えると実に大きな負担だったな・・・』ということもあります。

これが仲介のデメリットの一つでもありますが、買取というのは業者が直接の買い手となり新たな購入希望者を見つけてくる必要がないためこの手数料分を無料にしている不動産屋もあります。

もちろんこの買取時の手数料無料は全ての不動産業者に該当するわけではないため、依頼する時には必ず確認を行うことが大切です。買取を考えている方は手数料が無料や半額になる業者を探すのもマンションをできるだけ高く売るコツといえるでしょう。

瑕疵担保責任の免除

瑕疵担保責任というあまり聞き慣れない言葉が出てきましたが、これは簡単に説明すると『売却後の一定期間内に設備の不具合や水漏れなどが発覚した場合は前の所有者、つまり売主であるあなたが修繕費を負担してくださいね』ということです。この瑕疵担保責任は第三者の買い手を見つけてくる仲介のケースにおいては売主は必ず負う義務がありますが、買取の場合は免除されます。

この責任があるとないのとではかなり大きな違いとなり仲介で売却をした方の中からは『売った後に水回り関係で不具合が見つかりその修繕費用が大幅にかかったため売却で得たお金がかなり減ってしまった・・・』という声も聞かれます。

仲介にはこのような万が一のケースがありますが、買取というのは不動産業者がリフォームやハウスクリーニングなどを実施してくれるため売主は売却後に余計な心配をする必要がなくなります。

瑕疵担保責任をわかりやすく解説!期間や責任範囲

住宅ローン残債の支払いなどを金融機関に交渉できる

これは売却を検討しているマンションの住宅ローン債務が残っているケースですが、一般的にマンションの売却価格が住宅ローンの残債を下回っていると金融機関によっては『売却に応じることは難しいですね・・・』という可能性もあります。

ここがマンション売却の難しいところでもありますが、基本的にはマンションが売却された後に残る住宅ローンは一括で支払う必要があります(買い替えローンなど例外あり)。

一括で支払うための資金はどこから捻出するかというと売却代金と売主の貯蓄分です。

この2点の合計資金が住宅ローン残債を上回っている場合は売却もスムーズに進行することができます。しかしどう頑張っても現在の資金力では住宅ローンを完済できないという方もいます。

そのような時にも買取というのは得をする可能性があります。買取のケースだと買い手である不動産業者が売主の代わりに住宅ローンの残債に関して代理で交渉を行ってくれるのです。

もちろんこの交渉も不動産やローン関連に熟知した専門家が対応するため売る側としても安心して任せることができます。仲介だとこのような対応ができないため、どう頑張っても住宅ローンの残りを一括で返済するのは難しいという方は買取が適しているといえます。

マンションを買取してもらうデメリットとは?

マンションを買取してもらうデメリットとは?

買取のメリットを取り上げてみましたが売主にとっては意外と得する部分が多いことがわかりましたね。そして不動産の買取というのは嬉しいことにデメリットも少ないという特徴があります。

しかしこの少ないデメリットの中に一つだけ避けては通れない大きな問題があります。それは『仲介で売却するよりも価格が大きく落ちる』ということです。物件の状態、築年数などにより多少の価格変動はありますが買取で売却した場合の相場は仲介価格の60%~80%といわれています。

つまり仲介で3,000万円の価値があるとされたマンションでも1,800万円(60%)~2,400万円(80%)で売却をしなければならないということですね。『同じマンションなのになぜ買取だと価格が落ちるんだ!?』という方も多いですが、これは売却後の業者の行動をよく見ていればわかります。

そもそも不動産業者が買主となるのは何も自分が生活するわけではなくリフォームなど付加価値をつけた上でリノベーション物件として再販売するためです。そしてこの再販売するまでにかかる費用(リフォームなど)をあらかじめ差し引いた金額が買取価格として売主に提示されることになります。

不動産業者としてもボランティアで不動産売買を行っているわけではないため、自社にとってある程度の利益をもたらす価格を提示しているというわけですね。高く売りたいという方にとっては非常に躊躇したくなるようなデメリットでもあり、中には『やはり最初は仲介から買主を見つけてもらおうかな・・・』という方もいるほどです。

また自社の利益しか考えていない不動産業者になると『安く購入して高く売りつけてやろう』という考えが強くなるため、買取を希望する売主は『なぜこの金額になったのか?』という説明を買主である業者に必ずしてもらうようにしましょう。ここで具体性がない答えしか返ってこない場合は別の不動産業者に査定を依頼するのが大事であり、損をしないマンション売却のコツでもあります。

仲介よりも買取が適しているマンションの特徴とは?

マンション買取のメリットとデメリットを解説しましたが、これらの損得を考慮しても買取が良いという方はもちろんいるでしょう。ここでは買取に向いているマンションの特徴をいくつか取り上げてみたいと思います。

築年数がかなり経過している

まだ比較的新しい築浅マンションの場合は仲介でも売れやすい物件といえます。これは耐久性やイメージ的なことが大きく影響しているといえるでしょう。一方の築年数が経過したマンションはどうしても経年劣化により設備の機能などに不安があることが多く、買い手が付きにくいという傾向があります。

仮に仲介で購入希望者が見つかっても瑕疵担保責任を負う必要があるため、売却後に想定外のリフォーム代金がかかってしまうこともあります。築年数が経過し、老朽化が進むマンションはこのようなリスクが築浅物件より高いのが特徴であり、かつ売却価格も古いことからどうしても安くなってしまうのがネックです。

このような理由から築年数が20年、30年と経過したマンションは仲介よりも買取のほうが向いていることが多いです。売却価格はもちろん安くなりますが老朽化が進行する物件の面倒を見る必要がないため精神的なゆとりも生まれることでしょう。

間取りが特殊

売主によっては自分のマンションだということで個性を出した特殊な間取りにしていることがあります。例えばですが壁を取り除いてしまったり、壁の色をド派手なカラーに変更したりするなどが該当しますね。

このような部屋だと残念ながら一般受けは低いため買主が見つかりにくいという傾向があります。そのため一度仲介で売りに出して全く手応えがない場合は早い段階で不動産業者に購入してもらうのもおすすめです。

訳あり・事故物件

訳あり・事故物件とはいわゆる過去に自殺や事故、事件が起きてしまった部屋のことを指しますが買い手側からしてみればこのようなマンションを好き好んで選ぶという方はまずいないでしょう。

しかし売主、不動産業者側は事故物件であることを買主に隠す行為をすると宅地建物取引業法47条の『故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為』に該当する恐れもあるため、後々のトラブルを避けるためにも真実はしっかりと伝えておいたほうがいいのはいうまでもありません。

しかし実際に真実を告げると買主側としては敬遠したくなるため、売主にとってはどう転んでも売れないという可能性が高くなります。このような物件の場合は仲介よりも買取のほうがスムーズに進行することが多いため、一定期間を経て不動産業者に買い取ってもらうことも考えておいたほうがいいでしょう。

生活に不便な場所にあるマンション

買主側からしてみれば『生活するのに比較的便利なほうがいいな』と思うのは当然のことです。生活に便利な条件は人それぞれだと思いますが、代表的なところでは駅から近い場所にある物件であったりスーパーや学校などが徒歩圏内にあるマンションなどが該当します。

この買主の心理を考えると立地的に恵まれた物件というのは仲介で売りに出しても人気度は高く比較的容易に売却は可能となります。しかし交通の便が悪いなど少し中心部から離れた場所にある物件に関しては人気度はそこまで高くないため、どうしても売却までに時間を要してしまうことが考えられます。

あまりに売れない期間が長く続くと今度は『あそこは長期間買い手が見つからないから訳ありなのかね?』というありもしない疑いをかけられてしまう可能性もあるため半年以上経過しても販売状況の好転が見られない場合は思い切って買取に切り替えてみてもいいでしょう。

買取保証付仲介制度のメリット・デメリットとは?

ここまで買取に関してのさまざまな情報を取り上げてみましたが業者によっては買取保証付仲介制度というプランを取り入れているのをご存じでしょうか?これはそのプラン名からもイメージできると思いますが『最初は通常通り購入希望者を探すようにしますが仮に一定期間内に買い手が見つからなかった場合は私たち不動産屋が直接買取させていただきます』という業者買取の保証が付いている仲介制度のことです。

この制度のメリットというのは遅かれ早かれ最終的には売却が決定されていることです。仲介だけだとどうしても『買い手が見つからない可能性もあるんだよな・・・』という心配がありますが買取保証が付くことでこのような余計な不安を取り除くことが可能となります。

しかしこの制度のデメリットは業者の本気度が低いことです。業者にとっては『どうせ売れなければ最終的にはうちで購入するのだから買い手が見つからなくても全く問題はない』という考えを持っているため仮にこの買取保証制度を選択するのであれば不動産業者選びは慎重に行う必要があるでしょう。

買取と売却で迷ったら両方の査定額を調べてみるのがおすすめ

買取と売却で迷ったら両方の査定額を調べてみるのがおすすめ

自分の大切な資産であるマンションをどのような形で売ろうかと悩む方は多いです。マンション売却は築年数、部屋の状態、業者などにより価格に数百万の差があることも珍しくないです。

そのためマンションの現在の状態や状況をしっかりと把握してそれに適した売却方法や業者を選択することが必要となります。もし現在、買取と売却で悩んでいる方がいればまずは一括査定サイトで両方の査定額算出を依頼してみてはいかがでしょうか。

もちろん買取だと査定額は安くなりますが、それでも実際に査定してもらったら自身の希望額とさほどズレはなかったということもあります。また査定依頼は必ず複数の業者に出すようにしましょう。1社のみだと適性な売却価格や相場の判断が困難なためです。できるだけ自分の希望額に近い価格で売るためにも業者選びにはしっかりと時間をかけることを意識してみてください。