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マンションは売る前に空き家と居住中どちらが良い?そのメリット・デメリットを解説

マンションは売る前に空き家と居住中どちらが良い?そのメリット・デメリットを解説

マンションを売却する時には売主はそのまま住みながら売却活動を行うことも可能ですし、売り出し前に引越しを済ませた状態で購入希望者を探すこともできます。つまりこの点に関しては売主が比較的自由に決めることが可能となりますが、初めてマンション売買を行う方だと『どちらがいいの?』と悩むことでしょう。

また『空き家にした状態で売りたいけど問題点はあるの?』と気にする方もいます。そこで今回は売り出し前のマンションを空き家にすることのメリットやデメリットなどをまとめましたので解説します。

売り出し前に空き家にすることで得られるメリットとは?

売り出し前に空き家にすることで得られるメリットとは?

まずはマンションを空き家にしてから売却活動を行うメリットを取り上げてみたいと思います。空き家にすることのメリットは意外と多くあるのが特徴です。

購入希望者がいつでも見学(内覧)ができる

売却中に売主が該当物件に住んでいることのデメリットは仲介業者、購入希望者、売主それぞれの予定が合わないと見学ができないことです。これは特に1人暮らしの売主の場合に起こりやすい問題ですが、1人暮らしの方だと日中は仕事で外に出ているため圧倒的に不在であることが多いです。

そのため購入希望者も売主が休みの日しか物件を見学できないという状態になってしまうのです。厳密には売主が不在でも不動産業者に鍵を渡しておき、不在でも内覧は可能という許可を出しておけば問題はありませんがやはり空き家と異なりさまざまな生活用品や家具などもありますから不安になる売主、仲介業者というのは多いです。そのため現実的には売主が立ち会いのもとで内覧が行われるのが一般的です。

売主が居住中だとどうしてもこのような『内覧がスムーズに行われない』という問題がありますが、空き家の状態であれば部屋の中は空っぽですから不動産業者も『盗まれる物はないし、売主さんがいなくても見学は可能』という判断に至り、購入希望者と仲介業者のみで内覧を行うことができるようになります。1日、2日でも早くマンションを売却したいという方にとっては空き家にすることのメリットは大きいでしょう。

家具や生活用品がないため部屋が広く見える

空き家にするということは売主が使用していた家具や生活用品などもない状態ですから、必然的に部屋を広く見せることができます。部屋の広さというのは多くの購入希望者が気にするポイントでもありますから、この点も空き家にした状態で売ることのメリットとなります。

特にもともと生活用品や家具が多い売主の場合は居住しながら売りに出すとどうしても部屋全体が狭く見えてしまうため、物件の本来の良さをアピールできない可能性が高くなるでしょう。また大型の家具が多いとケースによっては全体的に部屋が暗くなりがちになることもあるため、部屋を明るく見せるという意味でも空き家にしておくのは効果があります。

中古マンションを購入するという意識が薄れる可能性も

人が住んでいる、生活感があるという部屋を見せられるとどうしても買主としては中古物件という印象を抱きやすくなります。しかし部屋を空っぽにしておくことで生活感がなくなるため、人によっては中古マンションという意識が薄れる可能性もあるでしょう。

もちろん空き家にする前にキッチン、トイレ、浴室を中心に綺麗に掃除をしておくことなどが条件となりますが生活感がある物件に嫌悪感を抱く購入希望者にとっては空き家というのは効果があるのではないでしょうか。

売主は普段の生活空間を見られることがない

売り出し中のマンションに住みながらの売却活動で売主が精神的に疲れるというのが内覧です。というのも住みながらの内覧となるとどうしても普段の生活空間を購入希望者に見られることになるため、これが大きなストレスになる人もいるのです。

普段の生活をイメージしてもらうとわかりやすいですが、どんなに仲が良くても他人を自宅に上げる時には簡単な掃除をして綺麗にしておくという方がほとんどです。ましてやマンション売却は全く見ず知らずの人を自宅に招くわけですから、売主側も相当気を使うのは容易に想像できますね。

居住中の売却活動にはこのようなデメリットもありますが、空き家の状態で売り出しをすることで普段の生活空間を見られることもないため、精神的ストレスはかなり軽減することができます。『購入を検討している方が来る度に気を使うのは勘弁!』という方には空き家で売りに出すというのは大きなメリットになるでしょう。

リフォームがしやすくなる

部屋全体の壁紙が非常に傷んでいる、キッチンの設備は今にも壊れそう、天井のクロスもボロボロといった物件を売りに出す時は、場合によっては大規模なリフォームが必要になる可能性もあります。

このような大規模なリフォームを実施する場合は部屋の家具や生活用品があることで作業が順調に進まないということも考えられます。そのため大規模リフォームをする物件に関しては空き家の状態のほうがリフォーム業者も作業がしやすくなるでしょう。

早く購入しないと!という心理状態になりやすい

これはどういうことかというと空き家の場合は複数の購入希望者が同時に見学に訪れることがあります。このように他の見学者もいるということを買い手に意識させることで『けっこう内覧客も多いな、人気のある物件のようだから早めに購入したほうがいいかも』という心理状態になりやすいため、売却までの期間が早くなるというメリットが生まれます。

もちろん物件の状態が良好だったり、条件が整っているといったことが前提ですが居住中と異なり売主に許可を取る必要がない空き家での売却活動にはこのような利点もあるということを把握しておくといいかもしれません。良い例ではオープンハウスなどがありますね。あのような状態を作ることができれば売却活動も進展しやすいでしょう。

購入希望者が集まりやすくなる

実はマンション売買の場合は購入希望者側も『居住中のマンションは候補から外すようにしよう』という考えを持っていることが多いです。これは売主が『住んでいる空間を他人に見られたくない』という感情を抱くのと同じで買い手側も『人が住んでいると見学する箇所にも気を使うから、自分が知りたい情報がわからないことが多い』という気持ちがあるためです。

しかし空き家の状態であれば売主にも気を使う必要がないため、購入希望者も精神的に楽になり物件の隅々まで見学をすることができるのです。買い手の『居住中の物件は遠慮しよう』という気持ちを読み取って空き家で売りに出すという方法もありではないでしょうか。

売り出し前に空き家にすることのデメリットとは?

売り出し前に空き家にすることのデメリットとは?

空き家にした状態で売却活動を行うメリットというのは意外と多くあることがわかりましたね。しかし売主はメリットだけではなくデメリットも把握して、自身に合った売却活動を展開する必要があります。ここでは空き家でマンションを売ることのデメリットをまとめましたので解説してみましょう。

予想以上に汚れや傷が目立つようになる

空き家で売りに出すと家具や生活用品がありませんから部屋は広く見せることができます。しかしそのメリットと引き換えに汚れや傷が目立つようになることを理解しておかなければいけません。

特にこの場合は今まで見えていなかった部分の汚れ、傷が目立つケースが圧倒的に多いです。具体的には大型の冷蔵庫や家具を設置していた裏の壁紙や、そのような大きな家財を設置した時に付いた床などの傷が該当します。

また部屋の中で日常的にタバコを吸っている方だと普段、見えている壁にはヤニ汚れや黄ばみが目立ちますが家具が置いてあった裏の壁紙はその家具で守られていたため不自然にそこだけ白くなっているということがあります。

この状態を買主側も気にすることが多いため、ケースによっては空き家にする前に壁紙の張替えをしなければいけないということも。また空き家にすることで当然、窓は閉め切った状態となるため空気が通らずに高温多湿になり、その結果としてカビやサビなどが目立つようになります。

また浴室の排水溝からも空き家独特の臭いを発するようになり、これが原因で購入希望者が離れていく可能性もあるでしょう。空き家にしてすぐに買主が見つかれば大きな問題になることはありませんが、売却活動が長期になる場合は注意が必要です。

購入希望者が本当に知りたい情報がわからないことも

先ほど『買い手側も売主が住んでいると気を使うためスルーする傾向がある』ということを取り上げましたが、その逆で実際に住んでいた売主の話を聞きたいという購入希望者も一定数います。

やはり実際に住んでいた人間の声というのは広告やホームページに掲載されている情報よりも、一歩踏み込んだものが多いだけに買い手側も生活のイメージをしやすくなるというメリットがあります。

売主が居住中であればもちろん立ち合いのもとで行われますから、色々な話も聞けるかもしれませんが空き家ではこれができないのがデメリットとなるでしょう。住んでいて便利なこと、不便なことなどを知ってから物件を購入したいという方に対しては空き家よりも居住中の売却活動のほうが向いているともいえます。

空き家で売りに出したほうがいい主なケースとは?

空き家で売りに出したほうがいい主なケースとは?

空き家の状態で売り出しを開始するメリット、デメリットを取り上げましたが具体的に空き家で売却活動を進めたほうがいいケースにはどのようなものがあるのでしょうか?

まず空き家でマンションを売却するのに適している物件は、周辺環境が良好な場合です。

具体的には駅から近い、幼稚園や学校から近い、病院から近い、スーパーが近い、大型の商業施設も近くにあるといった日常的に生活を送るのに困らない施設が多くある物件のことですね。

このようなケースでは黙っていても購入希望者が多く集まる傾向にあるため、仲介業者に任せても問題はありません。逆にこのような恵まれた環境に住みながら売却活動を行うと売主都合で内覧が進まないため、売れるまでに無駄な時間を要してしまうこともあります。

確実に早期で売れる物件であれば部屋が傷む可能性も極めて低いため、その点の見極めさえ上手くいけば空き家にしても全く問題はないでしょう。

逆に築年数の経過で傷や汚れが目立つ場合周辺環境が恵まれていない物件に関しては長期間の売却活動となる可能性が高く、室内の衛生環境も著しく低下する恐れがあるため、このようなケースでは住みながら売ることをおすすめします。

空き家にする場合も定期的に足を運ぶのがベスト

空き家で売却活動をすべきかどうか検討している方に役立つ情報をお届けしてきました。マンション売却を行う上で空き家にすることのメリット、デメリットを事前に理解しておけば大きな失敗を防ぐことも可能となるでしょう。基本的にはどちらが正解というのはないため、この点は状況に応じて臨機応変に行動することが大切です。

また仮に空き家にする場合ですが空き家にした後でも仲介業者に任せっぱなしにするのではなく時間がある時にはマンションに足を運び、窓を開けて空気の入れ替えをしたり水道を使用して水道管の錆を防ぐようにするのもおすすめです。できるだけ良好な状態で物件を見てもらうのがマンションを高く売るコツでもあるため、この点も意識しながら積極的に行動するようにしていきましょう!